骨董・アンティークそしてジャポニスム散策
Mme.Chiyoko
No.2
続報
マクドナルド由美さんによって、NYに発足したジャポニスム・クラブでは、11月14日に発足を記念したおしゃれな大規模なパーティーを計画しています。
NY美術界の専門家によるジャポニスム(19世紀後半の芸術における日本趣味)に関するレクチャーや展示のほか、美術館や社交界の方達も参加予定のこのパーティーは、会場は由緒あるナショナル・アート・クラブで、その歴史的建築も見もので、NYらしい華やかで文化的なイベントとなりそうです。
皆様への招待状が届いております。ご興味ある方はぜひご参加くださいませ。
ジャポニスム パーテイーへのおさそい
マクドナルド由美
このたび、ジャポニスム・クラブを友人と設立いたしました.設立者は、私とシャイニング・サン(台湾奇美美術館アメリカ代表)とルイーズ・デベニシュ(NYUとパーソンズ・スクール・オブ・デザイン講師)の3人です。
私は、美術と建築を専門とするジャーナーリストで、特にジャポニスムに興味をもっています。ジャポニスムとは、フランス語で「日本の影響を受けた西洋美術あるいは西洋文化」という意味で、特に19世紀後半のヨーロッパとアメリカで盛んになりました。
ここアメリカでは、特に1876年のフィラデルフィア世界博覧会で日本の美術工芸品が高い評価を得てから大流行しました。もっとも有名なものはテイファニーの日本趣味の銀製品でしょう。面白いのは、今またジャポニスムがブームになっていることです。
私たちのクラブでは、ジャポニスムに関するレクチャーとパーテイーを行っていきます。 一回目のパーテイーは、私たちの家で8月19日に開きました。ジャパン・ソサエテイーからは、会長のニーナ・ストライトフェルトさんと上住さんご夫妻が参加なさいました。たくさんの灯籠や提灯の飾られた庭で、ワインやお酒、レストランかずからの寿司をいただきながら マジック・ショウを楽しみました。
二回目のパーテイーは、11月14日 火曜日6時からマンハッタンのナショナル・アート・クラブで開かれます。今回はおしゃれな大規模なパーテイーで、これに皆様をご招待したいと思います。
ナショナル・アート・クラブは、美しいゴシック・リバイバル様式の建物で、もともとは19世紀ニューヨーク州知事のサムエル・J・テイルデンの邸宅として立てられました。この建物自体がギルデド・エイジ(19世紀後半の贅沢な装飾様式)とジャポニスムのインテリアの見本といえます。ここのギャラリーでジャポニスムの一日のみの展覧会を行います。(テキスタイル、ジュエリー、漆、壁掛け、着物地のクッシヨン、カシミア、ビーズのバッグ、など)
クラブの会長のオルドン・ジェームス氏によるコレクション案内やジョン・ランドクイスト博士によるレクチャーもあります。飲み物、食事は、評判のクラブレストランからです。
マクドナルド由美
チケットはひとり35ドルです.参加なさりたいかたは、11月4日までにご連絡ください。(注:終了しました)
訪問日:2000年8月
漁樵の間にて
漁樵の間にてこれまで目黒雅叙園というと単に結婚式場というイメージしかなかったのですが、昭和初期の素晴らしい装飾のある部屋が年に数回だけ公開されているのを知り、今回見に行くことが出来ました。
保存されている建物へは雅叙園美術館の壁に隠された(?)ドアから入ります。そこは百段階段とよばれる長い階段で、斜面にそってフロア毎に宴会場があるのですが、その宴会場が雅叙園様式とも呼ばれる桃山風の絢爛豪華な部屋なのです。
その中でも一番豪華なのは漁樵の間と呼ばれる部屋で、直径2尺の巨大な檜の床柱に極彩色のレリーフがされているのを始めとして部屋のいたるところが金箔と極彩色の嵐です。昔、この部屋で行われていたであろう結婚式などの宴会がどんなに絢爛豪華だったのかをつい思いを馳せざる得ませんでした。
他にも美人画の巨匠、鏑木清方が天井や欄間に画を描いた清方の間もあり、こちらも豪華ではありますが落ち着いた部屋です。清方の絵の写真を自由に撮影できるのは日本でここだけでしょう。フラッシュもOKなので私のほうが保存を心配してしまいます。
雅叙園美術館入口の
隠された扉の後ろに
この長い階段があります
清方の間にて
鏑木清方の絵
さて、目黒雅叙園で宴会をしたことがある人ならご存知なのでしょうが、解体された旧本館の入口や部屋の一部は新館に移築され、現在の宴会場の装飾に使用されています。昭和の竜宮城は今も生き続けているのです。
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訪問日:2000年9月
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明治記念館というと、結婚式場のイメージですが、本館は、由緒正しい明治建築で、歴史を感じる和洋折衷のティールームでのお庭を眺めながらのひとときはいかがですか?
館内にある説明書によると、この本館は、明治14年に赤坂仮御所が建てられた際に、御会議所、御饗宴場として建てられたものだそうです。また、明治21年には、帝国憲法・皇室典範の草案審議の御前会議の会場に当てられ、明治天皇もお出ましになっていたところだそうです。その後、伊藤博文公に下賜され、明治神宮に奉献されたのみ、昭和21年に明治神宮の結婚式場として、初めて一般公開されるようになったとのことです。そんな歴史に思いをはせながら紅茶を飲んでいると、なんだかふとロイヤルフレーバーが漂ってきたような不思議な気分になりました。
HP”Housekeeping”のマダムをはじめ、紅茶好きの方は、こちらでのアフタヌーンティーがお薦めとのこと。私が出かけた日は、残念ながらアフタヌーンティーのお部屋は貸切パーティーとなっていましたが、また次回を楽しみにしています。
訪問日:2000年10月
東美アートフェアは、大好評だった昨年の初回に続いて、2回目の今年も充実した内容でした。昨年のフェア後、雑誌などで紹介されたので、ご存知の方も多いかと思いますが、このアートフェアは、老舗から新鋭まで日本を代表する美術商126店がブースを構え、茶道具・陶磁器・洋画・日本画・工藝・仏教美術・刀剣など展示即売されます。会場は、東京美術倶楽部、入場は無料です。なにかと敷居が高かったり、またこれだけの数のお店をまわることはなかなか難しいですが、このフェアに来ると1日かけて、じっくり126店見ることができますよ。
また、今年からは、受付でフェアの図録を購入することができ、これを持って会場を回りながらお気に入りのお店や品物を見つけてメモをとったり、今後の参考資料にと、便利です。
訪問日:2000年10月
さて、東美アートフェアに続いて、今度は日本橋・京橋の美術商のお店の方でも、イベントが行われました。当日は、参加している各店舗の入口のドアが開放されていて、気軽にどうぞお入りくださいとのことです。東京美術倶楽部内のブースとはまた違い、それぞれのお店の雰囲気を味わうのもちょっとした楽しみですね。このまつりも毎年10月頃行われているようですのです。当日、日本橋界隈では、この美術骨董まつりに参加しているお店の地図を配っているので、この地図片手に、いちどいかがですか?
訪問日:2000年9月
公式HP:
ビル入口
エレベータ入口
浦和駅近くにできたうらわ美術館で、”ジャポニスム展;世紀末から 西洋の中の日本”がありました。今回は、米国ニュージャージー州立ジェーン・ヴーヒーズ・ジマーリ美術館ジャポニスム・センターの収蔵品による展覧会で、このジャポニスムコレクションは有名だったにもかかわらず、NJに住んでいた頃には見る機会がなかった私にはとても嬉しい企画でした。