マダムチヨコの
美術館・博物館散策 

No. 3

山種美術館

東京国立博物館
中国国宝展

京都国立博物館
没後100年 伊藤若冲展

松柏美術館

五島美術館
国宝 源氏物語絵巻 

江戸東京博物館
カピタンの江戸コレクション
(オランダ人の日本趣味)

小さな博物館
屏風和集屋

Bunkamura ザ・ミュージアム
デ・キリコ展

 

 山種美術館 
http://www.yamatane-museum.or.jp  

訪問日:2000年10月

千鳥ヶ淵そばのビルの1階にあるこじんまりした美術館です。明治時代から現代までの日本画をコレクション。そのなかから、季節にあった作品が展示されています。私が出かけた秋には、大観、川合玉堂、上村松園、小林古径、川端龍子、前田青邨、東山魁夷、小倉遊亀をはじめ、その他巨匠の秋の作品27点は、どれも美しいものでした。

 東京国立博物館  

中国国宝展

訪問日:2000年10月

国立博物館の友の会に入会しているので特別展はかかさず見に行くことにしていますが、今回の中国国宝展は予備知識なしということで期待せずに見たら、その素晴らしさに驚いてしまいました。特に、秦の始皇帝陵墓で発掘された兵馬俑のスケールの大きさと生き生きとした戦士の姿には思わず立ち尽くしてしまいました。

ところで、特別展が開かれている平成館を見終わった後は、必ず本館にも足を運ぶのをお薦めします。常設展示も常に国宝級が出品されているのですから。しかも、フラッシュを使わなければ撮影も可能です。
今回は、切手にもなっている雪舟の秋冬山水図などを観ることができました。


上村松園


雪舟 秋冬山水図

 京都国立博物館    

没後100年 伊藤若冲展

訪問日:2000年11月

この展覧会のために、京都へ行ってまいりました。若冲の群鶏図(動植綵絵)を以前国立博物館で見て以来、若冲及び日本画のファンになった私、今回の展覧会を見逃すわけにはいきません。美術館前の垂幕には、英字で、Jakuchu !と書かれています。早速展示作品を見ると、どれも素晴らしいものばかり、また若冲の多岐にわたる作品に驚きました。さらに、作品の多くは、”エツコ&ジョー・プライス”所蔵となっています。どれも若冲の大作ばかりで、素晴らしいコレクションです。たしか、以前TV番組の豪邸案内で、彼女の西海岸のお宅が紹介されましたが、まさに美術館のようなモダンな豪邸だったことを思い出しました。

プライス夫妻は、若冲のアトリエ名に由来するホームページ
http://www.shinenkan.com/index.html
で、日本画の紹介をなさっています。

若冲の素晴らしいコレクションは
http://www.shinenkan.com/Index/JK_Frame.htm
で観ることができますので、是非ご覧になってください。

ところで、この展覧会の図録は、高さ30cm厚さ3cmもあって相当重く、宅急便で送る人が殆どでした。美術室長の狩野博幸氏の若冲に対する思いを感じるようです。

なお、以前の号で川島織物によるセントルイス万博の若冲の間の話をしましたが、動植綵絵を動植採絵と記述していたことに気づきました。お詫びして訂正します。(WEB検索の人は”動植綵絵”で再検索すると沢山出てきますよ!)

  松柏美術館    

訪問日:2000年11月

若冲展のために京都へ出かけ、奈良へは上村松園・ 松篁・淳之の松柏美術館へ。松園の作品は特別室に数点ありましたが、大作で美しく感動的です。今回はじめて、松篁・淳之の作品もいくつか実際に見たのですが、松篁の鳥の絵もまた美しいものでした。これまでどちらかというと、鳥はあまり好きではなかったのですが、日本画に描かれる美しく気高い鳥達を見ているうちに、鶴やサギ、その他鳥の絵のファンになったばかりでなく、川辺を泳ぐカモたちにもつい見とれてしまうようになりました。

 五島美術館   

国宝 源氏物語絵巻

訪問日:2000年11月

国宝源氏物語絵巻を見に行きましょう!と気軽に出かけたのですが、駅を降りたら、大きく”60分待ち”のサインが出ていて、すっかり驚いてしまいました。実際に美術館ではそんなに待つ必要はなかったのですが、かなりの人出で、人気のほどがわかりました。オリジナルはもちろんすばらしいのですが、まだまだ勉強不足の私には、色鮮やかでディテールもはっきりしている江戸、そして昭和に作られた模本もわかりやすく助かりました。

ところで、チケットを買うと、おつりに2千円札が渡されました。そうそう、この2千円札には、この絵巻の絵と、五島美術館蔵の紫式部日記の絵が使われていたのですよね。館内には日銀から寄贈された2千円札(最初に印刷された中の一枚)も展示されていました。

 江戸東京博物館   

カピタンの江戸コレクション(オランダ人の日本趣味)

訪問日:2000年11月

日本趣味(ジャポニスム)と聞けば、私にとってはまた見逃すことのできない展覧会の1つです。カピタンとは、江戸時代、オランダとの貿易が行われた長崎出島に滞在していた商館長のことです。彼らの日本コレクションが今回紹介されたのですが、そのなかで、掛軸がとても印象深いです。立花婦人図などいくつかあるのですが、どれも楽器や小物の図柄を西洋的な色合いで縁取りされていて、和洋折衷のスタイルが気に入りました。

 小さな博物館 屏風和集屋   

訪問日:2000年11月

日本もの散策ブームの私、日本画に続き、屏風にとても興味ある今日この頃です。そんなとき、屏風の博物館があると知り、早速出かけてまいりました。博物館といっても、それぞれ下町の職人さんたちがボランティアでしてくださっているものです。通常、年代物の美しい芸術作品の屏風はサイズも大きくとても高価ですが、現代の職人さんたちが作ってくださるものは、手ごろな価格で注文にあわせて、いろいろなサイズや図柄のものがあります。金箔と銀箔で作られたシリーズのものは、モダンジャポニスムのデザインでありながら、職人さんの手作業の暖かさを感じるすばらしいものです。私もぜひ1つオーダーしてみたくなりました。

 Bunkamura ザ・ミュージアム   

デ・キリコ展

訪問日:2000年11月

キリコといえば、人気の無い建物などやマネキンの絵などの形而上派としての幻想的な絵しか知らなかったのですが、それに至るまでには様々な絵を描いていたことをこの展覧会で初めて知りました。

前号へ 次号へ     HOMEへ

マダムチヨコの美術館・博物館散策 バックナンバー

このHPへのリンクは自由です。

ご意見・ご感想がありましたら feedback@e−sansaku.comまでお便りください。
(注:SPAM対策のためにアドレスを全角で表示しています)

Copyright (C) 2000-2006 Mme.Chiyoko / e-sansaku.com  All rights reserved

ヒット カウンタ