[1998/8/30]

マダムの散策     

 [第3回] 迎賓館にご招待?


早いものでもう8月も終わりです。TVではダイアナ妃の特集が組まれていますが、彼女の新しい映像が見られないのが未だに信じられません。

さて、今月は日本最大の西洋建築物であるあの迎賓館を訪ねたお話です。日本にもこんなに素晴らしい建物があったのですね。

Mme.Chiyoko


迎賓館にご招待?

いつもはこの中には入れませんが。。。
今年の一般公開が7月末から8月初めに実施されることを 知り、さっそく応募してみたのが今春のこと。 いつ頃から一般公開が始まったのかわからないのですが、 毎年1日1000人、1週間程度行われており、 申し込みはハガキで、応募者が2万人を超える場合は 抽選になります。さて一体何万人の方が 応募するのでしょうね?

7月中旬、今年はもうだめかなと思っていた頃に、やっと赤坂迎賓館より オフィシャルなご招待状(実は参観許可証)のハガキが届きました。 このハガキには私の名前が明記されているほか、 指定された日時に身分証明書を携帯すること、 ハイヒール禁止など注意事項が細かく書かれています。 入館受付は、もちろん正門ではなく、通用門?である 西門です。

当日西門に向かうと、まずゲートでハガキを見せ、 敷地内へ入ります。そして、受付時間まで休憩所で 待機した後、指定の受付時間になると、列に並び 入館手続きです。 ハガキと身分証明書と引き換えに、桐の紋章の入った ブルーのバッジを左肩につけるようにとの指示。 そしてその後、西門脇に設置された仮設テント内で 整列後、いよいよ入館です。 ガイド付きではなく、個人個人のペースで順番に見学し、 館内を見終えたら、庭園を見学するようにとのこと。 写真は館内禁止、庭園のみ可とのことでした。

これが桐紋バッジ 参観コースです

迎賓館は、旧赤阪離宮を改修されたもので、明治時代に、 ベルサイユ宮殿をモデルに建築家片山東熊が総指揮にあたり 建築された日本最初の洋風宮殿。 一般公開で見学できるのは、”彩らんの間”、 ”花鳥の間”、”朝日の間”、”羽衣の間”そして 中央階段と大ホールです。 バッキンガム宮殿やベルサイユ宮殿を 思わせる建物に、内装もフランス王朝様式や ナポレオン時代のアンピール様式など ヨーロッパの宮殿の雰囲気のなかに、 などに”菊花紋(皇室紋)”や”桐紋(皇室の副紋)” ”兜と刀”のモチーフなど日本をアピールする 要素がうまくブレンドされていてますます絢爛豪華な パレスとなっていました。

参観コースの出口 噴水 噴水 鎧のモティーフ
館内の装飾品はフランスから直輸入された 超大型のクリスタルシャンデリア(その重さ約800KGとか)、 ヨーロッパの名品の数々とうまくブレンドするように 配置された日本の芸術家の名作の数々;たとえば 小磯良平の絵画、七宝細工の花鳥画、 伊万里や柿右衛門の壷や陶器のランプ類、 モダンにアレンジされた金屏風、壁に張られた京都西陣の金華山織物など 当時の最高級の美術工芸品が輝いています。

各広間の中には、最近行われた国賓レセプションの写真が 飾られており、天皇陛下皇后陛下が国賓をここで お迎えになったんだなと、その時を想像しながら またじっくりと見学していました。

庭園は、すばらしい松の植え込みと西洋的な噴水が また一層西洋と和のコントラストを醸し出す中、 一般の見学者たちは、一生に一度の記念にと みなさま写真撮影に盛り上がっていました。

庭園からバルコニーに少し入ることができ、 窓越しではありましたが、 要人が宿泊されるお部屋の様子も外から 見ることができました。 それほど広いという印象はありませんでしたが、 スウィート・ルームという感じの二間続きのお部屋に フランス王朝スタイルの家具が置かれていました。 窓からは、広い庭園が眺められ、都内とは 思えない静けさと美しさです。 あのダイアナ妃も宿泊されたとのこと。 こんなお部屋でどんな風にくつろいでいたのかしら?と、 またまたダイアナファンの私は考えていました。

久しぶりにゴージャスな西洋のインテリアに触れ、 マダムは大満足の一日でした。 日本にもこのようなすばらしい西洋建築があったのかと あらためて、感激しました。 まだ見学されていない方はぜひ来年トライされることをお勧めします。

室内は撮影禁止ですが、パンフレットがもらえます
来年度のお問い合わせ等:迎賓館まで 〒107-0051 東京都港区元赤坂2-1-1 TEL: 03-3478-1111

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