厳しいニューヨークの冬に備えて、2月はずーっと家にこもっていたのですが、
結局今年の2月は観測史上最も暖かい2月だったそうで、雪もほとんどなく
まったく拍子抜けです。
でも、これから春にかけて沢山のアンティークの授業をとります。
今回は、再びアンティークの授業の話です。
さて、今学期(Spring 97)は、必須2科目と選択4科目を とることにしました。 ところで、このアンティーク鑑定講座ですが、 1学期間に選択科目は何と37も用意されています。 家具、陶器、絵画、銀製品、ジュエリー、 コスチュームなど、時代別、スタイル別、地域別に 幅広くカバーされています。 また、アンティーク・ビジネスや、 関連する法律問題等の授業もあります。 2月〜3月、そのうちの2科目、アメリカ家具とファベルジェの クラスがはじまりました。 クラスは、教授により授業方法が異なり、毎回たのしみです。
クラスは15人程度で、男性3人(うち2人は絵画ディーラー)、 残りは女性。うち2人はサザビースの新人。 なんとオックスフォード大学で博士号を取得したばかりとか。 やはりサザビースで働くには相当の知識が必要なのですね。 そのほか、家具のデザイナーや、美術館で働いていた人、 フリーのライターというおばあちゃま(いつも真っ赤な老眼鏡がすてきです)など。 私を含めて3人ぐらいはアンティーク好きというだけの素人です。
まあ美術館のなかですから、1時間半立ちっぱなしのまま、 家具を正面から横から見ながら、1つ1つについて 現在オークションにだせばいくらぐらいで売れるのか、 また時代的背景などを次々と説明してくれます。
さて、このクラスは,Dr.Geza von Habsburgという この世界での権威から直接教えていただけます。 彼は、長年クリスティーズ・ヨーロッパのディレクターを 勤め、専門であるファベルジェの オークションを過去25年間担当され、 これまで出てきた大物の ファベルジェの鑑定やオークションにはほとんど関わったようです。 また、世界中での展示会も多く監修されたそうで、 豊富な知識と経験に基づくお話には、クラス全員 引き込まれるように聞き入ります。
著書はメトロポリタン美術館のコーナーに 多く売られているようで、授業の初日には サインをしてもらっている生徒の方もいました。 先生によると、ファベルジェは自分の宝飾品は すべて芸術品(Objects D'Art)であり、ティファニーやブシェロンなどは 商用(Commercial)として作られたものと言ったそうです。
偽物も大変多いファベルジェですが、ぜひ一度機会があれば 本物のObjects D'Artを見てくださいね。
NYCでは次の2ヶ所で見ることができ、どちらも 世界有数のコレクション を誇っているそうです。 私は次回の授業で見ることになっています。
年2回開かれるTriple Pier Expoに行ってきました。 ハドソン川の客船ターミナル3つ(Pier 88, 90 & 92)を借り切ってのNew York's Largest Antiques & Collectibles Eventということで、全部見るのに半日ぐらいかかる 規模の大きいアンティークショーです。
次回は11月15-16&22-23日にあります。それまで待てない人には、 New York Coliseum(Columbus Circle, 59th St&Broadway)で4月5&6日に 同じ会社(STELLA SHOW)主催のアンティークショーがあります。