Madam's lounge

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No.12[1997/10/05版]

こんにちは 皆様いかがお過ごしでしょうか? NYもすっかり秋、日々紅葉も深まって参りました。 日によってはずいぶん気温も下がって来て、冬の足音が聞こえてきそうです。 やっぱり秋は勉強の季節でしょうかしら、 というわけでNYU のアンティーク 講座の解説と、ケーブルTVで学ぶ(日本の方はHPで)文化の秋を お楽しみ下さい。Kykuitのロックフェラー邸とNew Orleansの訪問記事も 忘れずに。


NYUアンティーク講座; Fall '97

今学期は9月24日から始まり、 私は4クラスとることにしました。これらのクラスにパスすると、 いよいよ、このプログラムのCertificateが もらえるようなので、今学期もはりきってクラスへ。

  1. A Guide to Style and Ornament

    これは西洋家具を中心にルネッサンス以降のDecorative Artsの 歴史を学びます。 よく、”クイーンアンスタイル””チッペンデール様式” ”ロココ””フェデラルスタイル”などの用語を耳にしますよね。 ではいったいこれらのスタイルはどういうものなのかを、 歴史順に追っていくわけです。 椅子の足の形の変化、使われるモチーフの変化、マテリアルなど 目で見て覚えるわけです。

  2. History of Interior

    さて、こちらは同じ日の午後にあるのですが、 午前中に家具や調度品の歴史を追った後は、 午後、それらの家具がどのような内装(インテリア)と 建物内に置かれ使用されていたのかを また歴史順に学びます。 ですから、午前と午後でインテリアと家具についての 歴史がセットとなって学べるわけです。

    どちらも宿題として、各時代を象徴するインテリアや 家具などの写真をそろえ、各自1冊の歴史の本を 作ることになっています。 オークションカタログの古いものや、各種の雑誌、 本を必死に探す資料集めにまず追われています。

    • 推薦本:
      "Eighteenth Century Decoration" by Charles Saumarez Smith
      "Nineteenth Century Decoration" by Charlotte Gere

  3. Chinoiserie

    さて、西洋の東洋趣味は17世紀に東洋との貿易が 始まり、異国の文化にこころをうばわれた西洋人が 持ち帰り、自国でまねてつくったり、または 中国に作らせて、”Export(輸出)”させていました。 クラスには自宅のインテリアがすべてシノワズリー という方が2人もいらっしゃいます。

    • 推薦本:
      "Chinoiseirie" by Dawn Jacobson

  4. Diamond鑑定

    10月に予定されています。 前回パールの鑑定を取ったのですが、 さてダイアモンドはどうでしょうか?


ケーブルTVで楽しむ文化の秋


  1. ワインと料理 --> Food TVチャンネル

    • Wine from A to Z
      料理評論家の Alan RichmanとWorld Trade Centerにあるレストランのソムリエ Kevin Zraly により毎週ワインの種類ごとに説明があり、 彼らのおすすめワインを紹介します。 このWeb-siteには第1週から37週目までに取り上げられたワインのリストが ありますので、ワイン購入の際の参考にされては いかがでしょうか? また、ワインに関するクイズもありますので、 トライしてみませんか?

    • Dining Around
      社交界でも有名なNina Griscom と前出の料理評論家 Alan Richmanが毎週アメリカ各地の レストランを紹介しています。

    • Taste
      David Rosengartenによる 30分の番組ですが、毎回1品作り上げながら 味わうというもの。いかにもおいしいものを追求しているぞ、 との意気込みを感じる番組です。

    • In Food Today
      今話題となっているトピックを取り上げるのは、 ジュリアーニNY市長夫人Dana Hanoverと David Rosengarten。料理、健康いろんな最新情報が 提供されます。

    その他、調理用品やギフトショップもあるので、

    • Cook's Choice
    • Gift Shop
    のコーナーもご覧になってはいかがでしょうか?

  2. 歴史・文化 --> Arts & Entertainment (A&E) チャンネル

    • Biography
      ジュリアスシーザーから ダイアナ妃、 ロックフェラー、俳優、芸術家など幅広く Biographyを取り上げています。 1時間映像を通してのBiographyの紹介は 毎日楽しみです。

    • America's Castle
      またこちらはその昔の富豪達が住んでいた "Castle"を1時間番組で歴史的背景と共に紹介しています。

    • History Channel
      また歴史の勉強には何といっても History Channelですよね。

  3. アンティーク --> Home & Garden チャンネル

    ホームインテリアからガーデニングなど を1日中取り上げているチャンネルです。 特にお気に入りは、 At the Auction という実際のオークション中継番組。 番組の間に行われる解説もとても役立ちます。 Collectibles Treasures はcollectiblesとよばれる人形やこもの類の コレクション方法などを紹介しているものです。


アメリカ19世紀を訪ねて

  1. ロックフェラー邸; Kykuit
    Oceanus Fountainと呼ばれる噴水 これがお屋敷です West Porchに並べられたカウチ

    かねてから行きたかったロックフェラー邸に訪れることがやっとできました。 ここは予約が必要でしたので、なかなか行く機会がなかったからです。 NYCから車で40分ほどハドソン川沿いのKykuit(カイカットと発音)という 場所にありますが、そこには駐車場はなく、指定された時間に Phillpsburg Manorという別の邸宅の場所からバスに乗らなくてはなりません。 バスは細い道を10分ほど通った後、まるでゴルフ場のように広大な(実際に ゴルフコースがあるのですが)庭園に入り、最後に御屋敷の前に到着しました。
    この建物は最初に財を築いたJDRことJohn D. Rockfellerによって建てられましたが、 モダンアート愛好家である孫のNelson A. Rockfellerによりモダンアートの オブジェクトが邸宅の内外に数多く飾られています。 (写真はこちらをご覧ください)

    建物は前にご紹介したVanderbuilt邸ほど 大きくはありませんが、 細部の装飾ははるかに凝ったものを感じます。 ただ、モダンアートとシノワズリの 影響が強く、ちょっと私の期待とは違っていました。

    バルコニーから眺めるハドソン渓谷の眺めは綺麗ですが、Rockfeller家はこの眺めが 永遠に楽しめるようにとバルコニーから見える渓谷の土地を全て購入したそうです。 ずいぶん遠くの方まで見えたのですが。。。。

  2. ニューオーリンズ;French Quarter
    Jackson SQの風景

    少し前のことになりますが、 ルイジアナ州のニューオーリンズを 訪れる機会がありました。ニューオーリンズと言えば、やはりジャズの街と 印象が強いのですが、その昔はフランス領だった歴史もあり、アンティークが 多くあるところということでしたので、期待を膨らませて行きました。

    Omni Royal Orleansの入口 2泊だけの予定でしたので、ニューオリンズの観光の中心となる フレンチクォーターの中にあるエレガントなホテルOmni Royal Orleans (左の写真)に今回は泊まることにしました。 大理石、金色のブラス、クリスタルのシャンデリア で装飾されたロビーがとても印象的です。

    The Gallier House Museum さて、とりあえずは私達はAntique Magazine誌の8月号に紹介されていた The Gallier House Museum(右の写真)を始め、いろいろな博物館を訪れる ことにしました。 このGalier邸は1857年に建てられたもので、内部はその当時のままに再現されて いることだったのですが、なんと夏の間は蚊の落とし物(dropping)からの被害 を防ぐという理由で、1階のほとんどのオブジェクトは半透明の白い布で 覆われており、内部が良く見えません。これにはちょっとがっかりです。 でも、もちろんNYの超豪華な御屋敷と比べることはできませんが、 南国らしい雰囲気のある建物です。場所柄、粗末な召し使い部屋 (これでも良い方の待遇だったのでしょうけど)もついており、 贅沢な暮らしを支えていた人々のことにまで思いが馳せられてしまいます。


    Gumbo Shopの看板 これがCafe du MondeのBeignetsです Cafe du Monde脇で演奏するおじいさん
    博物館めぐりに疲れたところで、次は御食事です。ニューオーリンズ料理の 代表料理であるガンボスープを頂くならここという、その名もGumbo Shopという レストランに行ってみました。(上左の写真) 確かにここのガンボスープには味わいがあります。ガンボというのはオクラの ことだそうで、オクラが確かに入っていました。
    また、beignets という穴の空いていないドーナツを食べるなら、 Cafe Du Mondeに行かなくてはなりません。 ここは、足場のあたりは砂糖やごみが散らかっていて、 決して綺麗ではありませんが、値段も安く何時間でもくつろぐことができます。 この砂糖の一杯かかったドーナツを苦労して食べながら カフェ・オ・レを飲み、カフェ脇で演奏する老プレイヤーの演奏を聞いていると 本当にニューオーリンズに来て良かったと思うこと間違いなしです。

    Presavation Halの外観l Presavation Hallの入口内部

    さて、ジャズを聞くなら、何が何でもまずはPresavation Hallに行かなくては ならないのだそうです。ここは昼間はただの廃屋にしか見えませんが、 夕方になれば多くの人が並び始めます。 ここで演奏されるのは何の虚飾のない本来の姿でのジャズであり、 私達は小屋の中で床に座りこみながら彼らの音楽を十分堪能しました。

    夜のBourbon St 夜のBourbon St

    フレンチクォーターの最も中心となる通り、Bourbon Streetでは夜明けまで 人通りが絶えることがありません。リズム&ブルース、モダンなどいろいろな 種類のジャズクラブやバー、そして怪しげな店などが立ち並びますが、 普通の観光客でも十分楽しめます。(さすがに子供には無理ですが) 私達も何軒かのジャズクラブでR&Bを楽しみ、バーでオイスターを食べて 夜を過ごしました。


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